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解決事例

夫の所在が不明だったが離婚が成立した事例

ご相談内容

夫はギャンブルが絶えず,また子どもの面倒を見ることもなかったため,私は,夫への愛想が尽き別居することにしました。
その後,離婚調停を申し立てたのですが,調停期日にこれまで一度も出席していません。
私が夫に連絡を取っても,一向に繋がりません。
夫と早く離婚したいのですが,夫が調停手続に出席しなかった場合,どうなるのでしょうか、離婚手続を進めることはできるのでしょうか,と相談に来られました。

解決事例

①離婚調停・婚姻費用調停をいずれも不成立にし,離婚調停については,訴訟に移行させ,婚姻費用調停については審判に移行させました。
②また夫が居住しているか否かを調査した上で,裁判所に対し公示送達の申立てを行いました。
③婚姻費用の算定に当たっては,相手方の収入資料が必要となりますが,夫が離婚調停に出席しない以上,これらの書類は調停に提出されませんでした。そのため,裁判所に対し調査嘱託を申し立てました。裁判所は,役所に調査嘱託を行い,相手方の課税証明書が裁判所に提出されたことで,婚姻費用・養育費が決まりました。
④,離婚訴訟においては,相手方がギャンブルをしていたこと,そして行方が知れないことを主張・立証し,離婚の原因を裁判所によって認容してもらい,離婚も成立しました。

ポイント

相手方と連絡が取れなかったとしても,「公示送達」という送達方法が用意されています。公示送達制度は,現実に申立書類等を送達することなく送達されたものとみなして裁判手続を進めるという送達手段です。
もっとも,この公示送達制度を利用するためには,裁判所に対し行方不明であることを疎明しなければなりません。そのため,相手方が住んでいた建物に現地調査に行き,ドアチャイムを鳴らして反応をみたり,ガスメーターを撮影したりして,建物内に居住しないことを裁判所に疎明することになります。
このような地道な調査をすることで,相手方の居場所が知れずとも裁判(審判)手続を進めることが可能です。

弁護士費用

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