離婚ブログ
過去の記事
- 7月
- 16
- Fri
昨今,モラハラを受けているので離婚したい,という相談を受ける機会が非常に多くなっています。
では,モラハラを受けている場合,モラハラを理由として離婚できるでしょうか?
また,モラハラを理由として慰謝料を請求できるでしょうか?
まず,一方の配偶者が離婚に同意する場合には,問題無く離婚することができます。
一方の配偶者が離婚に賛成しない場合には,裁判所が離婚の可否を判断することになりますが,証拠上モラハラがある,と認められる場合には,離婚が認められる可能性も高くなります。
したがって,証拠の有無,というのが重要になってきます。
録音,録画,メールやLINEなどが客観的証拠として,証拠価値が高い傾向にありますが,詳細なメモ等も証拠となり得ます。
モラハラが存在し,これが原因で離婚せざるを得なくなった,という場合には,慰謝料が認められるケースももちろんあります。
具体的な金額は,モラハラの内容をはじめとして,様々な考慮要素の結果算出されるため,一概に言えませんが,50~200万円程度となることが多いようです。
モラハラを受けている方の中には,自分が悪いせいだと考え,モラハラを受けていることにも気付けないこともあります。
離婚を考えている,ひょっとしてモラハラを受けているのかもしれない,という方は,一度弁護士にご相談されてみてはいかがでしょうか。
- 7月
- 2
- Fri
岡崎事務所所長弁護士の安井孝侑記です。
離婚事件を担当していくなかで,児童手当の問題がよくあります。
●児童手当は財産分与の対象か
結論からお話します。
児童手当は財産分与の対象となります。
このため,よく児童手当を子供名義の口座に貯めていらっしゃる方がいますが,これも別居時の残高が基本的に財産分与の対象となってしまいます。
ただし,これはあくまで財産分与の法的な考え方であり,お子さんのためのものだから,と考える方は感覚的にも少なくないように思えます。
したがって,子供の親権者になろうとする方は,最初から諦めるのではなく,まずは協議をしてみるべきですね。
そのためにも,相手方と子供との関係性は遮断せず交流を保つことで,子供のお金は別扱い,と考えることも多いでしょう。
以上のとおり,児童手当の財産分与の考え方には注意が必要です。
●児童手当は,別居した配偶者が非協力的だと支払い先を変えることはできない?
別居した配偶者の協力なくとも,児童手当の支払先を変えることは一般的には可能です。
だいたいの場合は,世帯分離をして,紛争が起きていることがわかる書類(家庭裁判所が発行する調停の係属証明書が多いですね)を添付して処理することで支払先を変えることができたりします。
これについてはその地域の役所の取り扱いもあるので,ぜひ自分の所属する地域の役所の窓口に問い合わせてみるのがいいと思います。
ただし,そうだとしても児童手当が毎月の支払いでない以上,相手方に数ヶ月分が振り込まれる可能性があり,この点の精算が残ることがありますので,このあたりは婚姻費用分担調停等できちんと話し合いを忘れないようにしたほうがいいですね。
以上のとおり,児童手当ひとつをとっても,問題点やトラブルになるポイントがいくつかあります。
離婚を考えていらっしゃる方はご参考なれば幸いです。
愛知総合法律事務所岡崎事務所は,東岡崎駅南口徒歩1分の場所に位置しております。
初回法律相談は無料で実施しております。
児童手当を含む離婚の問題でお悩みの方は一度弁護士にご相談されることをおすすめいたします。
岡崎市,幸田町,西尾市,安城市,碧南市,刈谷市,知立市,高浜市,豊田市を含む西三河地方の皆様からのお問い合わせをお待ちしております。
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- 5月
- 21
- Fri
今回は少し限定したテーマを扱わせていただきます。
さて、最近相談として以前より増えているなと感じるのが、外国人の方が当事者になっている国際離婚のケースです。
実はこのように外国人の方が当事者になる場合には、そもそもその離婚に関し、日本の法律を適用してよいのかという問題があります。
日本に住んでいる日本人同士が離婚するような場合に日本の法律が適用されることを誰も疑うことはしないと思いますが、登場人物の中に外国人の方が出てくる場合、当然に日本の法律が適用されるわけではありません。
では、日本人が外国人の方に離婚を求めるような場合、日本の法律は適用されるのでしょうか。
このことについて書かれているのが通則法という法律です。
その上で、この法律の内容を見ると、離婚に関し、「夫婦の一方が日本に常居所を有する日本人であるときは、離婚は日本法による」という規定が存在します。
実はこの法律があるため、夫婦の一方が日本人で日本に住所を置いている場合には相手が外国人の方であっても、結局日本の法律が適用されることになるのです。
ここまでそもそも日本の法律が適用されるのかということを問題としてきましたが、離婚には様々な方法(調停離婚や裁判離婚。これについては他のブログ記事を参照)があるところ、そもそも日本の裁判所で離婚の問題を取り上げることができるのかという問題もあります。
実は日本の法律が適用されることと、日本の裁判所で離婚の問題を取り上げることができるのかということは、別問題です。
難しい問題を含むことから、ここで深入りすることは避けますが、外国人の方が当事者になる場合には、日本人同士の離婚とは異なる問題が生じ得ます。
その場合にも一度弁護士に相談されることをお勧めします。
- 4月
- 2
- Fri
弁護士法人愛知総合法律事務所のホームページをご覧の皆様,浜松事務所の弁護士の松山光樹です。
以前のコラムで,離婚後の氏について解説をさせていただきましたが(離婚後の氏その1),今回は,離婚の日から3か月を経過した場合の手続きについてコラムを書きたいと思います。
離婚に伴い結婚時の名字をそのまま使い続けていたものの,離婚後3か月以上経過した後に旧姓に戻したいと考えた場合には,家庭裁判所に氏の変更許可申立てを行う必要があります。
この場合の氏の変更については,「やむを得ない事由」が必要になります(戸籍法107条1項)。
「やむを得ない」事由については,現在の氏が気に入らないといった主観的な理由では足りず,社会生活を営む上で困難が生じているといった客観的な理由が必要とされており,厳格に解釈されています。
しかしながら,離婚後3か月以内に氏を変更しなかった理由,結婚時の姓を使用していた期間,旧姓に戻す必要性,現在の氏を使用することによる不利益等について,丁寧に事情を確認し,証拠を集めて申立てを行うことにより,氏の変更が認められるケースもあります。
離婚後の氏を含む,離婚問題について,お悩みの方は,弁護士法人愛知総合法律事務所にお気軽にご相談いただければと思います。
- 3月
- 15
- Mon
離婚事件をやっていると,まれに出てくる話題として
養育費についてこの時点で,全額まとめて支払ってほしい・支払いたいということがあります。
この点について,養育費の問題をこの時点で解決する点で簡明ですが,細かく言うと色々と考えなければいけない点があります。
とりあえず,現時点でも考えられるものとして
・支払う側
受け取った親権者が消費してしまった場合に,子供からの扶養料の請求がなされる可能性
現在受け取るとしたときの金額について
…中間利息控除せずに渡すべきか。逆に言えば,支払う側の運用できる機会の喪失
何か特別な事情(急病や大学進学等)があった場合の対応
・受け取る側
現時点での収入で決めるので将来の収入の増額には対応できない
物価等の高騰による,養育費見直しの機会がない
といったことが想定されます。
とはいっても,お互いが合意をすれば,養育費の一括払も問題があるわけではないので,大事なのは,一括払によるメリットデメリットを「夫婦お互いが」理解して,決めることかなと思います。
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